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“占いの結果・・・その2”
日曜日も何事もなく過ぎて、ママによる密着撮影は終わった。
「やっぱり占いなんて当たらないわね」
ママは大きなため息をついた。
占いが当たったら自分も占ってもらうつもりだったのかもしれない。
ママはアイドルでもないのに、ずっと恋愛をしていないみたいだった。
「ママも占ってもらえば?」
「当たりもしないのに、占ってもらっても意味ないでしょ」
「占いなら当たったわよ」
「当たってないわよ。ホワチョは猫だから当たったことにはならないって言ったでしょ」
「ホワチョじゃないわよ。私、ちゃんと運命の人と出会ったのよ」
「まさか、須賀君じゃないでしょうね。あの子はダメよ!女好きだから、きっと浮気するわ!」
「須賀さんじゃない」
「じゃあ誰よ?スタッフの人?まさか獣医さんなんて言わないでよ!」
「まだ気づかないのママ」
「気づかないって何が?」
「仕事が終わった後、ホワチョを迎えに行ったでしょ?」
「行ったわよ」
「その時トイレに行ったでしょ?」
「そういやあんた、行ってたわね」
「そこで、すり替わったんだけどな」
「すり替わった?何、どういうこと!?」
「久しぶりねママ。私は、あなたのもう一人の娘よ」
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