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只野は子供たちを送り出した後再び布団に潜る。
只野にとってのもう一つの現実“まほろば“へ行くためだ。
只野は最近頻繁に“まほろば“の夢を見る。
これは只野の意識が“まほろば“に吸い寄せられているのだ。
と、只野は思っている。
“まほろば“にとって只野はやはり特別な存在なのだと……。
只野は口にはしないがそう思い始めていた。
起きている時間は、元同僚や元上司のあざ笑う声が耳から離れない。
「只野君……。」
「また言われているぜ。」
「本当のことでしょ?」
「アハハハハ。」
「ウフフフフ。」
『止めろ!
止めてくれ!!』
只野は心の中で叫んでいた。
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