163人が本棚に入れています
本棚に追加
「ご兄弟でも全然印象が異なるのですね。でも、レイ様より印象が良いみたいで安心致しましたわ。」
ナリアが紅茶に続いて小さなシュークリームをヒンニィがいる机へと運ぶ。
確かにナリアが言うようにレイよりもだいぶ印象が良いな、とヒンニィは思いながら突っ伏していた顔を上げて紅茶を飲もうとした次の瞬間、ドアをノックする音が聞こえてアルストレイルが部屋へとやってきた。
「姫様、大丈夫だったか?まさかカイ様が来るとは思いもしなかったな。おかげで少し予定が狂って、俺も待機だ。」
アルストレイルはそう言いながら、ナリアが淹れてくれた紅茶をすすりながらヒンニィの目の前にあるシュークリームを口に運んだ。
その様子を止める事なくヒンニィが見つめていた。
「ねぇ、アルストレイル。カイ様ってどんな人か分かる?今までレイ様にしか会った事なかったよ。」
背の高いアルストレイルを椅子に座ったままヒンニィが見上げながら尋ねる。
最初のコメントを投稿しよう!