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「ご苦労さん。夜にはカイ様を迎えた晩餐会があるんだろ?後は俺たちに任せて先に城へ戻りな。」
アルストレイルが藍色の瞳を細めて微笑みながらヒンニィの頭を撫でてやる。
アルストレイルの言葉にヒンニィは頷いて、周りにいる騎士たちに声をかける。
「みんな、邪するものの討伐お疲れさま!誰も怪我もなく無事で良かった!後の事、よろしくね!」
王女直々の言葉に騎士たちは歓声をあげながら、レオヤに乗り込んで飛び立つヒンニィを見送った。
上空に飛び立ちながら、騎士たちに手を振って現場を後にする。
「今から戻れば晩餐会には間に合うわね。」
ヒンニィがひとりつぶやきながら、レオヤに体を預けて上空を飛んでいく。
少し疲れが出て、瞳を閉じてレオヤの獣毛に顔を埋める。
すると自然と先ほど会った正装のカイの姿が頭に浮かんでくる。
ヒンニィは驚いて目を開いてレオヤから顔を上げて頭を振った。
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