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パジャマ女も、あの夜に同じ思いをしたんだな。
悪い事をした。
と、今更ながら反省した。
だが、パジャマ女は俺の方を振り返ると、あの日と同じように嬉しそうにニヤリと笑った。
「綺麗だよね」
そう言って、パジャマ女は闇に溶け込むように、暗い夜道に消えていった。
追いかけようと思ったが、母親に泣きつかれ断念した。
結局、家は全焼した。
家族が無事だった事と、隣に被害がなかったことが不幸中の幸いだった。
SNSでは俺の家が燃える動画が拡散され、あの野次馬の誰かが今頃喜んでいるのだろう。
一体、あのパジャマ女は何だったんだろうか。
動画を見直すと、映っていたはずのパジャマ女は消えていた。
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