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このままお釣りとして動かないままなのかな?とぼんやりとモノ思いに耽っていたら、唐突に長距離トラック運転手の男へお釣りとして渡された。
男の人は、サービスエリアにある独特のフード自販機でインスタントラーメンを購入すると、その場でズルズルと音を立ててラーメンを頬張り、奥さんが作ってくれたと思われるおにぎりにかぶりつき、手短に食事を済ませた。
「さて、腹ごなしも出来たし、いっちょ行きますか」
そう独りごとをいうと、大型車専用駐車スペースへ向かった。
そこに停めてある大型トラックの高い運転席に登り、イグニッションキーを捻ってエンジンを掛けた。
『キュルキュルキュル… ブルルルン』とトラックは激しい揺れと共に音をたて、まるで眠りから醒めたようにコンソール内の計器もランプが次々と光って、カーオーディオにセットされた八代亜紀の曲も架かり始めた。
運転手がシフトノブを操作してギアを入れる。駆動がタイヤまで伝わり、エンジン回転数が少し上がると、それに合わせたように大型トラックはゆっくりと動き出した。
アクセルを踏み込みながら次々とシフトアップして行く。速度を上げて合流車線で十分に速度を上げて、本線の流れを見つつ綺麗に合流した。
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