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しかし、こんな手の呪文なんてあったか?俺が召喚したわけではなさそうだ。
使い魔にもいないはず…新しいモンスターでも現れたのか?
この森にいるモンスターは全て知っている気になっていたから驚いた。
それに、ビリビリ肌が痛いのを感じるほど…強い力を感じる…これ、死亡フラグじゃないよな?
ゲームだと死ぬと自宅のベッドに戻る、これも夢だし…平気、だよな?
足が動かないのは怖くてだと思っていたが、足元を見ると手から伸びる無数の影が足に絡まり動きを止めていた。
まるでホラーゲームのような展開に足を動かしてもがく。
グリモワールなんて職業にしてるけど、ガチのホラーは苦手なんだって!
「た、助けっ…誰か」
こんな時に限って誰もトレーニング場にいない。
さっきゴーストを倒した手がフラッシュバックする。
涙目の俺はただ手が迫ってきているのを見るしかなかった。
死んでも家に帰るだけだと知っていても、怖い。
やがて視界も全て闇に包まれて、真っ暗な空間に放り出された。
…あ、冷たいと何となく思ってたけど意外と暖かい。
何もない空間だし、する事といったら寝る事しかない。
寝心地が良くてすやすやと夢の中に旅立った。
きっと起きたら現実に戻っているだろうが、早くレイチェルちゃんに会いに行かなきゃ…
影……なんか忘れてるような気がするが、まぁいいか。
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