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師匠に捕まる前に起きて、身支度はきっちり整えて家を出る。
今日はレイチェルちゃんに会うんだから身だしなみは一番大切だ!
魔法陣に乗り王都までひとっ走りする。
昨日クエストのついでにレイチェルちゃんへのお土産を作ったから準備は完璧だ!
ゲームではない本物のレイチェルを想像して頬が緩む。
「待っててね!レイチェルちゃん!」
魔法陣を走らせている時、ずっと気になっているものがある。
怪しい影が俺の背後にぴったりくっ付いて来るんだが…
俺の影に引っ付いてるから離す事も出来ない。
レイチェルちゃんをゼロに知られるのでないかとヒヤヒヤする。
もしレイチェルちゃんになにかしたら、俺は…俺はぁっ!!
ゼロの人柄なんて知らないが、とりあえず危ない奴という認識で影を睨む。
「俺はただ酒場で酒飲むだけだからな!変な誤解するなよ!」
未成年だからお茶を飲むが、一応ゼロ?に釘を刺す。
影の手は分かってるのかピースしている。
はぁ…レイチェルちゃんに会うのがこんなに大変なんて、ゲームだと楽だったのに…
酒場だが王都グレンの酒場は年中無休で開いている。
夜は男達の溜まり場だが、昼間は客が少なくて口説くのに便利だった。
王都に到着して魔法陣から降りて酒場に向かう。
観光よりもまず先に、会いたい人がいるんだ!
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