第1章・目が覚めたらMMORPG

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男で友達になるならドワーフ族のメルがいいな。 見た目小学生みたいだがちゃんと女のプレイヤーと結婚出来るみたいだ。 犯罪臭がしそうだがメルと友達になるだけなら普通だろ、うんうん。 そういえばいらないプレゼントがあったなぁ、レイチェルちゃんにもあげるわけにはいかないし… 俺は迷わずゼロのプレゼントに焦げた炭を選択した。 これは料理をしていて失敗してしまったアイテムだ。 料理はランダム確率で成功か失敗か表示される、失敗すると全て焦げた炭になる。 ちょっといい材料使ったから焦げた炭でもMPがちょっと回復する、HPが瀕死になるが… 捨てるの勿体ないし、ゼロの嫌がる反応が見たくてプレゼントした。 突き返されるだろうが嫌がらせが出来るからいいやと軽い気持ちだった。 まさかゼロのキラキラモーションを見れるとは誰が想像しただろうか。 いや、全てのキャラクターの好感度が下がる焦げた炭だよ!? 「ありがとう、君の贈り物なら喜んで受け取るよ」 もう一度言うが焦げた炭だよ!? 「これは、手作りの料理…あぁ、君は俺のところに嫁に来る運命なんだね」 俺は驚きすぎて白目を剥いて何も耳に入って来なかった。 …おい公式、台詞間違いがあるぞ…女プレイヤーへの台詞と混ぜちゃいかんぞ… どうなっているんだと戸惑っていたら、さらに目を見開いた。 会話と稽古とプレゼント以外にもう一つ選択肢が増えていた。 それは俺が一度もお目にかかった事がない選択肢だった。 ー告白ー まさかと思い、NPCキャラの好感度一覧をメニューから探し開く。 レイチェルちゃんの好感度15%に泣きそうになるが、ゼロの好感度に再び白目を剥く。 ー99%ー いやいやいや、俺はゼロの好感度なんて上げた事がない…焦げた炭で99%も上がるとかバグか!? いい材料使っても焦げた炭になった時点でNランクのプレゼントだぞ? もしかして、裏技?しばらく考えても答えは出ず…とりあえず今日は稽古を止めようとゼロの部屋を出た。 よし!もう一度レイチェルちゃんのところに行こう!
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