プロローグ

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自分がトップチームに上がれないとわかる上級生は練習をしなくなる人が多い。 Cチームは自由だがかなりの努力をしないと上のチーム上がれない様になっている。 「今日はなにする?」 口を開いたのは早坂だった。 「昨日は筋トレしたし、今日は走りこみだろ。」 武藤は迷いなく走りこみを選択したようだ。 迷うことをせずに走りこみを選択できる武藤は意識が3人の中でも一番高い。 俺と早坂は、えーっとゆう言葉を口ではなく目で表現して武藤に顔を向けた。 「お前らあんなんになっちまうぞ?」と武藤は指を指した。 武藤の指は駐車場で胡坐をかいて話をしている3年生達を指している。 「俺らは陸上部かよ。」 早坂は走り込みを行う前にいつもこの言葉を言っている。 俺らの中で一番上のチームに上がる可能性があるのはこのグチグチ言っている早坂だろう。 足がとにかく速い。 意識の高い武藤は空中戦での強さがある。 俺も何か武器になるもの作らなくては本当に上級生のようになってしまう。 一番焦っているのは自分なのかもしれない。 この駐車場で何か武器が身につくのだろうか。 まぁ、なんせ俺らの高校生活は始まったばかりだ。 俺らがAチームに上がれる可能性は無限大だ。
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