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「……で考えたんだけどさ。まずはビラより実績をつくるのが先なんじゃないのかなって」 「実績?」 「そ、実績。この一年何回か依頼は来たけど、どれも誰でも出来るやつだったでしょ? だからまずは私達にしか出来ない依頼を解決するのが先じゃない? そっからこのサークルの評判も広まるかもしれないし。……どう?」 「……まぁ、いんじゃね。春休み暇だし」 俺たちSFサークルの目標というか活動内容とは誰かを助ける事である。本当はそんなことしたくはないが、この学校の決まりで同好会であろうと何か目標がないと作れないし、たとえ作ったとしても消される可能性があるのだ。 その為俺達はたまにこうして校内外から依頼を受けて解決しているのだが、今の今までその依頼の殆どがSFを使うことなく解決してしまっている。 これではSFサークルの意味がない。 そこで出たのが霞城の案である。 「じゃ、早速行くわよ!!」 急にやる気いっぱいに起き上がる霞城。 眠いんじゃなかったのかよ、と心の中で愚痴りながら立ち上がり外に向かう霞城を目で追う。 そしてその姿を見るといつも思う。 ()(いつ)は美人だ。 それもとびきりだ。おそらくこの人数の学校の中でもトップ5には入る容姿をしていると思う。六条先輩も美人だが、やはりこの霞城には敵わない。 悔しいが別に目で追うつもりはなくても、体が勝手に彼女の行動を目に映そうとしてしまう。それ程霞城は魅力的なんだ。 「何人の事ジロジロ見てんのよ。あんたも行くのよ」 「……はいはい」 ただ性格がね……。
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