プロローグ

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私は愛情に飢えていた。それは裕福だとかそういうことは関係ない。 いっそのこと、天涯孤独とか、家が貧しくて大学へ行けなかったとか、そんな分かりやすいエピソードがあれば、もっと同情されたんだとさえ思う。そんなこと言ったら、バチ当たるだろうけど。 父を早くに亡くしたが、それを言うと母に、「お母さんなんか、お父さんもお母さんも亡くしているのよ。真実は贅沢。ワガママ」と言われる。 真実…マミ。私の名前は、真実と書くが、私は本当のことがわからない。
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