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 吸血鬼だとバレてしまった時はどうするかって? そうだね、君は他人が吸血鬼を見付けたと言って、すぐに信じるかい? それと同じ事だよ。言えば言う程、奇妙な人間に思えるだろう。 だから、そういう風に人に言う人間は、少ないのだよ。意外かい? 自分で自分を窮地に追い込む人間なんて、なかなか居ないのさ。 それに、もしバレたとしても、また新しい土地へ行けば良いだけだからね。 犯罪者という訳じゃないから、追われる事も無いのだよ。 そのうちにその人間も、吸血鬼である僕等の事を忘れる。 記憶というものは、曖昧になってしまうからね。 その曖昧さに僕等は助けられているよ。 *  しかし、君は私と居て怖く無いのかい? 仮にも私は吸血鬼なのだよ? 自分の血を吸われる心配も無いし、話も面白いし、性格も気に入っているって? はは、まいったなあ。そこまで褒めて貰えるとは、思ってもいなかったよ。 君が種族を気にする人間じゃなくて良かった、と心底思えるよ。 こうして会話を交わせる友が居るのは、悪く無い。 君は僕が吸血鬼だと、周りに言いふらさないと僕は確信しているよ。 そういう事も考慮して、君に打ち明けたのさ。 友にいつまでも隠し事をしているのが、後ろめたく感じられてね。 いつか、真実を話そうと思っていたのだよ。 君が友達で、本当に良かった。
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