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だからこそ
過分な身内びいきは許されない。
私がそう言うと
温人さんはいつも
「妻だからこそ
もっと自由をきかせたいんだよ」
と、反論してくるのだけれど。
私が私を許せないのだと
わかってくれているから
文句は言っても最後には
結局彼が折れてくれる。
明日も早番でシフトが組まれていて
温人さんの見送りに行くことすらできない。
それについては本当に
寂しくも申し訳なくも思っていた。
結婚しても私はやっぱり
彼に甘えている。
温人さんなら許してくれると
彼の優しさに。
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