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「変態、俺トイレ行きたいんだけど」
「お兄ちゃんだろー?もうしょうがないな~」
「いやだからトイレ行くから俺の腰に巻きついてる汚い腕を放せ」
起き上がろうにも変態の腕が邪魔で俺は動けなかった。意外にもこの変態は力が強いらしい…。
「えーじゃあお兄ちゃんも着いてく」
「着いてくんな!」
チッ、と舌打ちをして鳩尾に1発お見舞した。
「ごふっ!!…りゅ、龍大…ひどい…」
「黙れ不法侵入者。土に還れ」
昨日会ったばかりのやつが隣で寝てたら同じことすると思う。アイツは変態だから要注意だな。
トイレを済ませた俺は顔を洗って、リビングへ。
「あら、龍大くんおはよう」
「おはようございます…」
リビングには、キミコさんが作ったであろうご飯が並んでいた。久しぶりに朝から大量の食材を見た。
お母さんがいると、こういう感じなのか…。久しくなかったものに違和感を覚えたが、まあ要は慣れだ。そのうち慣れるだろう。
…変態に慣れる日は来ないが。
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