43 頑張ったご褒美

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 そんなイェンもすっかり有名人になってしまった。  さらに、龍神を喚び寄せた奇跡の魔道士と有名になったイェンの元に、各国から〝灯〟の代表者が集まり、今後の研究のためにと話を聞きたがっていたが。 「俺、記憶ないし」  と、はぐらかした。  元こそどろ四人組もそれぞれの道を歩き始めた。  漁師を続けると言って、のっぽは漁師の親方の元へ旅立ち、ちびはポンポコ村の実家へと帰った。  でぶは妹の待つ焼き肉店へと戻り、頭はイェンのつき人として、ヴルカーンベルクへ同行すると言い出した。  これも余談だが、ヴァシュビシュの宿から持ち出したバケツは、ヴルカーンベルクの特産物をたっぷりと詰め、宿へと送り届けられた。  きっと、宿の主人は驚いたに違いない。  そして、パンプーヤの剣は、杖が壊れたと同時に、あとかたもなく形を崩し消えてしまった。
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