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そんなイェンもすっかり有名人になってしまった。
さらに、龍神を喚び寄せた奇跡の魔道士と有名になったイェンの元に、各国から〝灯〟の代表者が集まり、今後の研究のためにと話を聞きたがっていたが。
「俺、記憶ないし」
と、はぐらかした。
元こそどろ四人組もそれぞれの道を歩き始めた。
漁師を続けると言って、のっぽは漁師の親方の元へ旅立ち、ちびはポンポコ村の実家へと帰った。
でぶは妹の待つ焼き肉店へと戻り、頭はイェンのつき人として、ヴルカーンベルクへ同行すると言い出した。
これも余談だが、ヴァシュビシュの宿から持ち出したバケツは、ヴルカーンベルクの特産物をたっぷりと詰め、宿へと送り届けられた。
きっと、宿の主人は驚いたに違いない。
そして、パンプーヤの剣は、杖が壊れたと同時に、あとかたもなく形を崩し消えてしまった。
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