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「まあ俺って、このとおり見た目がいいし、俺とつき合ってみたい抱かれたいっていう女はたくさんいるから」
「黙れっ。自分で言うな! というか、そんな付き合い方をして虚しくならないのか?」
「別に? お互い割り切っての遊びの関係だったし」
「貴様はほんとうに最低な男だな。だが、それも今日までだ。これからは他の女と口をきくのも、目を合わせるのもいっさい禁止だ。いいな?」
「それは無茶では……」
「これだけは覚えておけ。ツェツイーリアちゃんを悲しませるような真似をしたら」
エーファはまなじりを細め、指の関節をぱきぱきと鳴らした。
「わかっているな?」
「ひっ!」
引きつった悲鳴をあげ、イェンは咄嗟に両手で股間を押さえ込んだ。
「貴様っ! どこを触っている!」
「て、てっきり、俺の大事なところを握りつぶされると思って……」
「ばか者! どうして私が貴様のこ、こ、股間なんぞに触れなければならないんだ!」
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