7 野犬襲撃!

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「だったら、今ここではっきりと示してやれ。精霊に振り回されてるようじゃ、精霊魔道士として失格だな。いや、資格なし」  手厳しいイェンの言いぶりに、リプリーは勢いよく立ち上がる。  両脇にたらした手を強く握りしめ、唇を固く引き結んで背の高いイェンを上目遣いで見上げる。  泣くか、怒るかどちらかと、イェンは辟易とした面持ちでリプリーを見下ろした。  が──。 「私、もう一度やってみる」  ためららいを断ち切ったリプリーの表情は、先ほどとは違う厳しい顔つきであった。  イェンに背を向け、足を一歩踏み出す。  腕を組みイェンはふっと笑う。  なかなか根性もあるようだ。もしも、怒り出したら優しくなだめ、泣き出したら頭をなでて、なぐさめてあげるつもりだった。  ただそれだけ。  イェンは相手を勇気づけ、奮い立たせる言葉をその背に投げる。
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