8 無敵に絶倫、モエモエ草効果の散々な夜

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 イヴンの身体のことを気遣ってか、旅の速度は昨日にもまして落ちた。  杉並木を抜けたそこはワルサラ国のお隣の国、ポンフリング国。  一行は、近くの町で朝食をとり、次の町で昼食。さらに三時のおやつをかねて休憩をとる。  疲れているわけでもないのに町が見えれば一休み。茶屋を見つければ小休止。  小腹が空いたと言っては軽食もかねて一服。と、そんな調子で旅はなかなか進まない。  そうして、ポンフリング国の首都パレポレポーヤに到着したのは、すでに日も暮れようとする時分であった。  予定では昼頃には到着する予定であったのだが。 「今夜はこの町に泊まるとしよう。イヴンも疲れたであろう。傷の具合はどうだ?」 「はい。だいぶ痛みも和らぎました。薬草が効いたみたいです」 「よかった。そうだわ、イヴンにも薬草わけてあげる」  リプリーは薬草の入った袋からモエモエ草をひとつかみ取り出し、別の袋に入れてイヴンに差し出す。
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