番外編・心を通わせた時の出来事

3/3
前へ
/3ページ
次へ
「やり過ぎ」 「う、で、でもメルに感じて欲しくて……」 「僕は早くフレイズがほしいのに」  恥ずかしそうにメルがフレイズを求めた。  こんなふうにねだるように言われては、フレイズだって我慢するのは辛い。  けれど、だからといってメルに痛い思いをさせるのは出来なくて、そっとメルの後孔に指を入れる。  先ほどのメルが達したものを塗り込めるようにして指を増やしていく。 「もう、早く……」 「駄目、メルに痛い思いはさせたくないから」 「うう……」  そう言うとメルが呻く。  我慢できないくらいフレイズを欲しがってくれているのがフレイズには嬉しい。  やがて指が三本ほどはいって解し終わった所で、指を引き抜く。  メルが期待するようにフレイズを見て、それにフレイズも欲情しながらメルの孔に欲望をあてがう。そして、 「ぁああああっ」  ずぶりと入り込んでくる熱くて待ちに待ったそれに、メルは嬉しそうに声を上げた。  体の中をフレイズの欲望で満たされる感覚。  受け止めたその熱が心地良い。  そこでフレイズが律動を始める。  中を擦られて激しく追い立てられて、メルは喘ぐ。 「ぁああっ、ぁああっぁあ」 「メル、気持ちが良い?」 「うん、気持ちいいっ、ぁあああんんっ」  喘ぐメルにフレイズも煽られて更に突き上げる。  それにメルはもっとと言うかのようにフレイズに手を伸ばして抱き合う。  触れ合う肌から熱が伝わって一つに溶け合うような錯覚を覚える。  やがて小さくフレイズが呻いて、 「ごめんメル、一回出す」 「うんっ、ぁああっ、やぁああっ、ぁあっ、ぁあああああああっ」  強く腰を打ち付けられて、体の奥深くまで入り込まれて、熱い熱が注ぎ込まれるのを感じる。  それを感じているメルにフレイズがキスをして、そのキスの甘さにメルも夢中になる。  しばらく唇を重ねていたフレイズが、唇を放すと同時に甘えるようにメルに囁いた。 「もう一度いい?」 「……うん」  愛おしさに包まれながら、メルとフレイズは体を重ねたのだった。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加