決死隊

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「光国へ潜入する為、ユウリには光国兵士の鎧の調達を頼みました。準備が整い次第、行動に移ります。潜入メンバーは六名。エン様、レナ様、ゾイ、クミ、タツマキ、そして、私です」  具体的な内容に入ると、それまで俯いていたゾイが顔を上げる。 「潜入に六名は多くないか? 三名から四名が妥当だと思うぞ」 「ゾイの言う通りです。潜入後は二手に分かれて行動するので、実質は三名で動くと考えて下さい。エン様とタツマキと私は、城に忍び込んでセキ殿を助け出し、国王様に毒を盛った人物を探し出します。全ての証拠を突き付け、シキを捕えましょう。レナ様はゾイとクミを連れ、カイン様と合流して下さい。祖父の軍師ソウマも一緒にいるはずです。ソウマの指示に従って内部分裂を起こし、シキの周辺を手薄にさせるのです」  トウマが言葉を切ると、シンドウが補足を口にした。 「毒を盛った人物は、ジコウと言う医者じゃ。カインとフブキが特定してくれた、確かな情報じゃぞ」 「ジコウ? ジコウと言えば、父の専属医の一人だったはず。確か、方針の説明中も国王の横にいたな。顔は……覚えているぞ」  エンは記憶の糸を探り、国王が信頼していた医者の顔を思い出す。シキを捕える条件が出揃い、潜入メンバーは腹を括って決意を示した。ただ一人、レナだけは不安な表情を浮かべている。
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