679人が本棚に入れています
本棚に追加
ミンジュンと詠美は、空港にジノ達を見送るために来ている。
最初の計画より仕事がスムーズに進んだという事で、ミンジュン以外のスタッフは一週間前倒しで韓国へ帰る事になった。
最初はミンジュンもジノ達と一緒に帰るつもりだった。
でも、ジノの計らいで、あのホテルのスウィートルームは予定通りの日程まで使う事ができ、ホテルの代金も前払いで支払い済みだった。
ジノはミンジュンの母親がホテルに立ち寄った次の日に、詠美の給料の事で事務所として使っている部屋へ詠美を呼び出した。
でも、詠美と世間話をしていると、どうやらミンジュンから帰国が早まったという要件を聞かされていないらしく、普通に明るく話をしている。
ジノは機転を利かせて、とりあえずその件は伏せておいた。
「詠美のお給料の件なんだけど、詠美がミンジュンについて24時間体制で仕事をしてくれた事に本当に感謝して、最初の条件とは違う金額で支払いたいと思ってるんだ」
ジノは詠美の驚く顔が意外だった。
でも、ジノはそんな詠美を横目で見ながら、給料明細書を詠美に渡した。
「ジノさん… あの…」
詠美はもらった給料明細書を見ようとしない。
「うん? 何?」
詠美はジノへ給料明細書を返した。
最初のコメントを投稿しよう!