笑顔の行方と二人の未来

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詠美はそれから、煎餅屋の手伝いに精を出した。 ミンジュンからの連絡は半分以下に減ったけれど、それは何も気にしない。 心配しないでいいというミンジュンの言葉を私は信じているから… 「詠美、ミンジュンから何か連絡あった?」 美沙おばちゃんは、お父さんと一緒に休憩を取っている時に突然そう聞いてきた。 「ないよ。 なんで?」 詠美がそっけなくそう言うと、お父さんは下を向いた。 「明日は詠美の誕生日じゃない? ミンジュンさん、忘れちゃったのかな…・」 美沙おばちゃんは、何でもずけずけと聞いてくる。 それが私がどれだけ傷つくかも知らないで… 「忙しいんだよ… 今、海外を飛び回ってるんだから。 私の誕生日なんていつでも祝えるでしょ? だから、大丈夫、心配しないで」 お父さんは笑顔で頷いて、工房へ戻って行った。 美沙おばちゃんは切なそうな目で詠美を見ている。 詠美はその場に居たくなくて、何か用事を思い出したふりをして外へ出た。
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