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「・・・」
「ダメだ。車掌、居るんだけど無視された」
「は?なんで?」
「わかんない。いくら窓叩いてもガン無視された」
「ちゃんと大声出したのか?」
「ああ、窓もガンガン叩いてるんだけど、まるで聞こえてないみたいに反応が無い」
「どうなってるんだ、その電車」
「わからん」
「ちょっと車内の写メ送ってみろよ。何か手がかりあるかもしれない」
「うん、わかった」
「なんだこれ」
「どうだ?写メ、送ってみたけど」
「何にも写ってねえ」
「まさか!俺のほうのスマホデーターにはちゃんと車内の様子が写ってるぜ」
「なんにも写ってねえって。真っ赤に塗りつぶされた画像が送られてきた」
「嘘だろ?もう一回送るから」
「ダメだ。また真っ赤な画像だぞ」
「なんで!こっちの画像には、ちゃんと俺の正面に座ってるサラリーマンのオッサンと婆さん写ってるし。」
「お前、その電車、ヤバイよ」
「なんでヤバイんだ?」
「ググってみろよ」
「あっ、これって、噂の」
「ああ、有名な都市伝説のやつ」
「嘘だろ!おい!あんなものはでっち上げだよ」
「でも、おまえ自身、聞いたんだろ?アナウンス」
「聞き間違いかもしれねえ」
「じゃあ、聞いてみろよ」
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