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https://www.alphapolis.co.jp/novel/441243540/634136582/episode/724930
次元の亀裂から飛び出てきた三人。
新たな世界に到着したのも束の間、進むとサターシャは今迄と違う異様な空気に気付く。
「な、なんだこの世界!?」
「ど、どうしたんや!? 失敗かいな!?」
「いえ、ちゃんと跳べてますよ。それは問題ないのですが??」
小説投稿サイトに星の数ほどいるチート能力者の中、恐らくただ一人。
この作品の主人公、進だけが持つチート能力『ゲート』を初めて体験したラインハルトだけがまだその異変に気付いていない。
「なんや? なにがあったんや!?」
「す、進さん……」
「やっぱり……。読めない……、いや、書かれないんだ……」
他の世界とこのエブリスタの決定的な違い。それは??
「? 書かれないってどういうこっちゃ? なにが書かれないんや?」
「この世界、三人称だ……」
そう、カクヨム、小説家になろう、アルファポリスを旅してきた進の冒険はいつも一人称で描かれていた。だが、このエブリスタに限ってはなぜか三人称であった。
それはなぜか。深く追求していけばネタが尽きていると言う根本的な問題に行きつくのであるが、彼らにはまるで関係のない話である。
と、言うわけで、彼らの自己紹介は私が代わりにすることにする。
やあやあ諸君、私の名はいずく、いずくかけると申すものだ。
私はある夢を叶えるべく、物語進という人物を世に生み出した。私と彼は利害が一致し、私は崇高なる夢の為に更新を続け、進はユートピア、理想郷の為に旅を続けている。
小説家になろうで出会ったチート少女、サターシャは、お洒落な生活を送りたいと進の旅に同行し、アルファポリスで出会ったラインハルトは、転生前の自分を探す為進の冒険に付き添う事にした。
アルファポリスで運営に囚われた三人は、進のチート能力『ゲート』でここエブリスタに転移してきたと言うわけだ。
「それにしてもなんやこの世界。なんもあらへんやんけ」
周囲を見渡す三人。目に入るのは一面不毛の大地。
「恐らく……ですが……」
賢しいサターシャが口を開く。
「作者さんこの世界知らないんじゃないですか?」
その通り。彼女の一言は真理をついた。
つい数十分ほど前にアカウントを作ったばかりのこの私が、エブリスタの事など知る由も無かったのである。
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