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俺はリリムに気づかれないよう
ラーナの宝石をローブの内側のポケットにしまい…
静かに離れた…
インプ♀
(リリム)
「もう、行っちゃうの…?
あ、あれ…アタイの宝石!?」
俺はリリムが動揺してる間に
瞬間移動した…
インプ♀
(リリム)
「ああん!まってぇ!」
それが最後に聞いた言葉だった
リリムが抱きついてきた
感触が一瞬だけあったが
俺は今、ギルド街の中にいる…
そのまま妖術師ギルドに戻ってきた
ギルド内の休憩スペースで
弓矢のメンテナンスをしているクレリスがいる
顔を上げたクレリスは小さくため息をつく
クレリス=クレイ
「裏切り者のおでましか…」
俺は鼻を鳴らして
その横を通りすぎた…
「インキュバスの本能は分かってる…
クエスト目標のインプが可愛かったんだろ?」
ギルドマスターの女であるシルフィーは奥の
豪華な椅子で足を組みながら声をかけてきた
俺
(ソルシエ・マージ)
「まあ、そうだな…」
クレリスはつまらなそうな顔をしていた
俺
(ソルシエ・マージ)
「お前がラーナに報告するか?」
俺は四つ折りにした依頼書と
ラーナの奪われた首飾りを
テーブルの上に静かに置いた。
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