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「おい、大丈夫かよ?」
大学時代からの数少ない男友達――マサムネは慌てて僕の身体を起こしてくれるけれど。
「ん。大丈夫。ちっとも痛くなんかないよ」
もう体内のアルコール濃度が高すぎて
痛みなんかこれっぽっちも感じないみたいだ。
その割に
「信じてたんだよ。生徒からさ、自分はゲイかもしれないって相談受けて――夜遅くまで付き合って。その上、お人好しにも自分の性癖まで打ち明けて。それがどうだ?一晩明けたら僕はゲイの淫行教師ってレッテル貼られて、生徒たちのいい笑い者だよ」
胸が痛くて痛くて仕方なかった。
「同僚の先生たちは?」
「ダメ。例え噂だとしても進学校でスキャンダルは致命傷なんだ」
むしろ職員室こそが地獄。
「それで見かねた校長がね――」
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