第1章

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やけみたいに持ってきた異動話。 「休み明けから欠員の出た男子校に移れって」 「行くのか?」 「うん。行くよ。あんまり評判良くない学校だけど――今の学校にいるなら刑務所でもマシ」 僕は事情を知らない友人に向かって 反吐を吐くほど顔をしかめフラフラと席を立った。 「もう1軒行こう」 「え?」 「明日……休みなんだろ?」 僕が無理に首根っこを掴むと 「ちょ、ちょ、ダメダメ。明日は――」 マサムネは学生時代から綺麗だと評判の手を翻し僕をはねつけた。 「明日は彼女の誕生日なんだ」
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