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地味な彼は、お決まりの合図でシャッターを切る。
念のため2度シャッターを切り、智くんと呼ばれていた男性に確認を促す。
「ありがとうね」女性は優しい笑顔で笑いかける。
彼はあまり女性と話したことがないのだろうか、目が合っただけではにかんで、視線を逸らす。
「いえ、シャッターを押しただけですから」
智彦は、どこか納得がいかない部分があったのか、首をかしげていたが、最終的には彼女に肘をつつかれ、頭を少し下げた。
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