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かゆみがおさまるのに比例するかように、桜を鑑賞する様々な人々の姿が、私の目に鮮明に入ってくる。
次に目に入ってきたのは、学生服を着た男子生徒二人だった。
学ランを着ているが、中学生なのか高校生なのか、判然としない。
なぜ学生は制服を着るのだろうかと考えてみる。
着ているものを全員で同じものとすることで見た目を統一し、彼らの未熟な精神に個性を見出すためだろうか。
ピンク色の桜の木に、黒い制服はよく映える。
男子生徒の一人は、背が高く、髪は短く、にきびが顔に目立つが、はっきりとした目鼻立ちで、これでスポーツでも堪能であれば、女子生徒からの黄色い歓声が浴びせられているかもしれない。
私も嫌いな顔ではない。
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