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私は何も知らないような顔をして、彼を見つめた。
「クスクス。」
彼が笑っている。
冗談かと思い、安心したのだが、まだ疑問が残っている。
「何故少女が私の家に居ると言うんですか?」
彼は、笑うのをやめて、少し微笑みながら
「匂いですよ。匂いあいつの香りがしたんです。だからきっと、あなたの元に居ると思ったんです」まるで、探偵のような推理に私は呆気にとられた。
そこでまた、彼が口を開く
「まぁ、殺しやさんに、手紙を渡してもらうのは、だめですかね?」
何もかもお見通しと言うかのような口調は、自分に似ているような気がして仕方なかった。
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