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その後息を詰まらせながら、
「母は義理の親だったけど、優しくしてくれて......。」
少女の目からついにこらえていた涙がこぼれ落ちた。
鼻をすすりながら、少女は続ける。
「前の母を殺したのも、多分父.....です...。」
そこまで言って少女の口調はいきなり荒々しくなり、
「こんな犯罪者許せる分けないでしょ」て怒りに満ちた表情で私に訴えてきた。その思いに私は、戸惑った。
確かに法律では、確実に犯罪者だ。
でも、少女の父には違いない。
「本当にいいの?」
私は、少女に問いかけた。
「......。」
少女はうつむき、自分が飲み干したスープのコップを見ていた。
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