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実行
そして、今この状況に至っている。
家では、少女が私を待っている。
私は彼にそっと近づき、
「隣空いてる?」
とにこやかに聞く。彼は私に、
「どうぞ。」
と、イスを引いてくれた。
「有難う。」
冷静に彼の動きを確認する。
そして、彼に
「一杯どう?」
と彼にお酒を進めると、彼は少し飲んだ後に、
「少し失礼。」
と席を立ち、トイレへと向かった。
その隙に、私はポケットに入れていた毒を取り出して、彼のお酒に混ぜた。
彼は帰ってきてからすぐにお酒に手を伸ばした。
(これで彼の人生は残り3時間になったか)
心の中で呟いた。
その時彼が私にそっと、手紙を渡してきた。
彼は少女の名前を口に出した。
「あいつには、何もして上げられなかった。それなのに、死ぬのは残念だ。」
まるで、自分がこれから死ぬのが分かっているようだった。「何故そんなことを言うんですか?」
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