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恐れる事よりも強く思うは夢の為。大きな期待を胸に抱き、オレンジ機械目掛けて走り出す。
こいつを倒してフィニッシュだ。
棍棒を地面に突き刺し、棒高跳びのように高く高く飛び、前方一回転。
「くらいやがれ!」
敵の上空から全体重を乗せ、棒を振り下ろす。
『ガキィィィィィィィン』
耳を劈(つんざ)く金属音が大気を震わせる。
オレンジマシーンは棍棒を左腕でガードしていたが、その腕は蜘蛛(くも)の巣状に罅割(ひびわ)れ、バチバチと火花を散らす。
手首と肩の付け根、その二か所からは、ドクドクとどす黒い液体が血のように溢れ出てきた。
見た目に圧倒されたが案外大したことはないのでは?
棒を握る手に力が入る。
いけると確信した俺は調子に乗って同体を狙い間合いを詰めた。
が、甘かった……………………。
一瞬の気の緩み。左から来る巨大な壁、いや、壁のような大きな拳に気づくのが少し遅れ、ばかでかいボディーブローの餌食となってしまった。
その衝撃は一瞬にして俺の意識を奪った_______________________
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