【     始まり      】

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彼女の名前は【 早乙女(さおとめ) コハル 】俺の好きなと言うか、ちょっと気になっていると言うか、良いなと思っているクラスメート。 目がパッチリとして、ストレートで艶のある長い黒髪にプルっとした唇が特徴で、それととても肌が白くてキメが細かい。でも一番のポイントは細身でいて、胸がでかいってこと!  〝 なんだ男は結局乳で女を判断するのか!〟と、言われるかもしれないが、結局乳なのだ! コハルのような女子は他に居ないだろう。 俺は斜め四十五度のキメ顔で「うん」と一言、挨拶を返した。 すると天使のような頬笑みで「今日もクールだね♪ フフ」とニコリと笑う。  「……」俺は余りの眩さに何も言えない。 素晴らしかった。ただただ素晴らしかった。 彼女のおかげで周りに居る一般女子は、目・鼻・口の全てのパーツが、棒線で描かれた幼児の絵のようだ。 もう一人を除いては。 「おはよう♪」 隣の席にそのもう一人が挨拶をする。 『 「おはよう♪」 「うん」 』 コハルと俺はほぼ同時に挨拶を返した。 このあまりの同時ぶりに運命すらも感じた。やはりコハルと結ばれてる可能性は高いと俺は思う。これは思い切って告白した方が……いや、三年くらい恋愛シュミレーションゲームで鍛えてからの方が無難だろう____ 俺の隣の席に座る彼女の名前は【 篠宮(しのみや) シズク 】黒髪のショートカットに、くりっとした眼。丸みを帯びた縁無し眼鏡を掛け、これがまた細身で小柄で胸が大きい!   〝 なんだよ、また乳かよ! 〟と、思われるかもしれないが、また乳なのだ! コハル程ではないが大きい! 俺が二番目に気になっているクラスメートだ。
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