いつも通う喫茶店

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私にはお気に入りの喫茶店がある。 そのお店は、大通りから少し入った閑静な住宅地の一角に建っていた。 外観は瓦葺の二階建ての一軒家。セピアの色ガラスの入った木枠の窓に、黄土色の壁と茶色いレンガ。少し古臭い感じではあるが、落ち着いた感じがとてもいい。 お店の看板には『宛名(あてな)』と書かれている。どうやらお店の名前は、ギリシャ神話の女神からつけたようだが、正直なところ当て字はもう少しひねった方が良かったのではと思う。 そして私は今日もまた、そのお店の扉を開く。
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