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「校舎裏に急に呼び出して…何かわたしに用かな?」
怯えて瞳を潤ませる黒髪ロングの女の子。桜の舞う校舎裏でその姿はとても絵になる。
対する僕は背中まで伸びた髪を風に靡かせ、彼女を下から睨みつける。傍から見たら、女子の喧嘩に見えるだろう。
だがしかし、これはそんな生易しいものではない。
何故かって?それは…
ー僕の死活問題なんだから。
「あのさ…その恰好、辞めてくれない?僕はー男なんだから!」
僕が無い勇気を振り絞ってそう言うと、彼女はそれはそれは楽しそうに微笑んだ。
「なんで?今はウチなんだから女の子の恰好でもいいでしょう?」
「そういう問題じゃなくて!!いや、そもそもなんで体が入れ替わってるの!?」
みなさんはお気づきだろうか。この会話の不自然な点を。
いきなりだとわからないと思う。いや当の僕もよく分かっていない。事実だけ伝えるのであれば、目の前の彼女の本名は四宮若菜。学校でも3本の指に入る美人で有名な人物だった。
今朝までは。
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