序章 プロローグ~アンナside~

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序章 プロローグ~アンナside~

三十路を過ぎてから、初恋をするなんて思わなかった。 両親に売られて、色街で娼婦として育った私にとって男は”金”。 生きていく為に必要な、ただの道具だった。 生まれ持った美しい美貌と、幼い頃から男を悦ばせる為に磨いた知識と技術。 おかげで私は、商売の拠点としていた地方では1番の売れっ子。 微笑んで、甘えて、男の希望に応える。 ただそれだけで、大金が手に入った。 ……でも、世の中って残酷よね。 男って生き物は、すぐに古い物には飽きて、新しい物に貪りつくの。 三十路を過ぎた頃。 私は後から入ってきた若い娘達に居場所を奪われて、次第に客も減ってきた。 何か、良い手はないかしら……。 そう思っていた私に、いいカモが寄ってきた。 でも……。 それは15歳の、どうみても童貞の坊やだった。
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