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成り行きでお茶会が始まった。
急な来客だというのに、
紳士ネコは、サッと卒なく用意する。
紅茶とクッキーを囲んで座る3人。
「君の入れた紅茶は格別だよ」
愉快なワニが香りを楽しみながら、
紅茶をすすりクッキーを摘む。
「僕カップじゃ飲めないよ」
おずおずと済まなそうに言う。
「これは気が利かなくて済まない」
言いつつ、ゴソゴソ紳士ネコ。
藁でストローを作ってカップに刺す。
「改めて召し上がれ!」
紳士ネコが自信有り気に進める。
恐る恐るストローを加える僕。
「きっと大丈夫だよ!私は猫舌だから」
紳士ネコが自分の紅茶をすする。
僕は覚悟を決めて、ストローですする。
「程よい温度で飲みやすいです」
心がほっこりする紅茶と
ナッツがアクセントの香ばしいクッキー
僕の旅が此処で終わりそうな
居心地の良さが少し怖くなる。
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