お茶会

2/2
前へ
/4ページ
次へ
成り行きでお茶会が始まった。 急な来客だというのに、 紳士ネコは、サッと卒なく用意する。 紅茶とクッキーを囲んで座る3人。 「君の入れた紅茶は格別だよ」 愉快なワニが香りを楽しみながら、 紅茶をすすりクッキーを摘む。 「僕カップじゃ飲めないよ」 おずおずと済まなそうに言う。 「これは気が利かなくて済まない」 言いつつ、ゴソゴソ紳士ネコ。 藁でストローを作ってカップに刺す。 「改めて召し上がれ!」 紳士ネコが自信有り気に進める。 恐る恐るストローを加える僕。 「きっと大丈夫だよ!私は猫舌だから」 紳士ネコが自分の紅茶をすする。 僕は覚悟を決めて、ストローですする。 「程よい温度で飲みやすいです」 心がほっこりする紅茶と ナッツがアクセントの香ばしいクッキー 僕の旅が此処で終わりそうな 居心地の良さが少し怖くなる。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加