最終編 照子ちゃんの場合

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「そうそう、弟がしたのは大したことではなくて、お腹が空いたからって理由で私がその日楽しみにしていたおやつを黙って食べてしまったってことくらいで。」 小さい悪さだな、スサくん。 てか、ここにいたときもおやつを毎日あげてたから、その癖が抜けてないって主張するなよ。 俺の責任になる。 「そして、何も残っていないとまずいと思ってのか、蓋付きの器の中にバッタとカマキリが。」 げ。 「蓋を開けたら、カマキリがお食事中で。」 何をやってるんだ、スサくん!小学生か、その悪さ! それも、子供にされたときの悪影響とか言わないよな!? 短パンにランドセル担がされたスサくんを思い出し、俺は頭を抱えた。 封印して子供に戻したのは、タカさんウカさんだから、責任はやはり高天原が取ってほしい。 「私も驚いて悲鳴をあげてしまって。だって、お食事中のカマキリと目が合ってしまったのですもの。」 「そ、それは叫んでも仕方ないかと。」 これはイタズラなのか悪さなのか、どっちだスサくん。
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