最終編 照子ちゃんの場合

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「では、これ・・・」 はっきり言っておこう。 「ここではなく高天原に戻っても、今言った機械がなければ使えません。見れません。音楽も流れてきません。」 「ひ・・・ひ・・・ひどいわああああ!!」 わあっと泣き伏す照子さん。 「そ、そんなこと、お店の皆さんは教えてくださいませんでした!!」 そりゃあそうだ。 店員さん、いちいち「あなたのご自宅にテレビはありますか?DVDプレーヤーは?」なんて聞かない。 高天原でも結構な箱入りなんだろうなあ、照子さん。 中途半端な情報を仕入れちゃった口だろうと推測できる。 これ、タカさんやウカさんが迎えに来たら、ちょっと説教だろうか。 いや、神様たちに説教なんて畏れ多いんだが。 照子さん、このままだと可哀想だし。 ・・・・・・ええと。 「一応・・・見てみます?」 「できるのですか!?」 がばっとカウンターから顔を上げる照子さん。 このままだと何も進展しなさそうだしなあ・・・
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