最終編 照子ちゃんの場合

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高天原に帰りたいと言いながら、NPB96なるアイドルグループにドハマりして、話を聞いていた俺でさえ引いてしまったんだった。 NPB96、N(ニッ)P(ポン)B(バンザイ)な1996年生まれの10人くらいのグループ。 一本だたら、きっと他のアイドルグループあたりも押さえていたに違いない。 さまざまなグッズも持っていそうな勢いだったしなあ。 「まあ、そういわけで。」 ごほんと、タカさんが咳払いをした。 「天目がな、あまりにアピールするもんで、他の男神どもが中つ国を覗きにいって、それでアイドル熱が徐々に高まり、TMH50を作ろうという動きが。」 TMH・・・T(タカ)M(マガ)H(ハラ)か!! しかも50!人数が多けりゃいいってもんじゃない! ダンスの振り付けとかどうするんだ、歌は、ああいや、それ以前の問題だった。 危ない危ない。 「あのですね、神様ですよね、皆さん。」 「面目ない。企てたやつら全員、とりあえず照子ちゃんに土下座謝罪させるわい。」 ちょっとは俺にも謝ってほしい、巻き込まれ度200パーセント。
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