最終編 照子ちゃんの場合

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店内がしーんとする。 うわあ、やらかしただろうか、俺。 本格的にバチが当たったらどうしよう! 「あの・・・」 「よく言「よく言った!泉実!」邪魔するなああああ!!」 「は・・・?」 ミハイさんが俺を誉めかけたところに、タカさんが言葉を被せてきた。 遮られて怒るミハイさんにかまわず、タカさんが身を乗り出して、俺の肩をぽんぽん叩く。 いや、がんがん、だな、痛い。 「そうかそうか!何もあちこちに我慢させんでもいいわけか!それでいこう、照子ちゃん!他のものどもにやらせんで、いっそのこと照子ちゃんがやってしまえ!」 「タ、タカ・・・っ、ちょっと落ち着こう。」 タカさんの勢いについていけないウカさんが、焦ってタカさんを止めようとする。 スサくんも、「高御産巣日!姉上はそんなことはやらんぞ!」と喚く。 しかし、ここはタカさんの意見を聞いた方がいいと思う。 俺が二人を抑えようとしたら、ミハイさんが先に言ってくれた。 「やかましい。そこの髭じじいに最後まで言わせてやれ。貴様らとて、最善の策を捻り出せなかっただろうが。」
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