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「図々しすぎるぞ、貴様ら。」
ミハイさんが、ウカさんをぎろりと睨んでくれるも。
「それに、泉実に理不尽な負担がかかるような場合、ミハイが庇って助けてくれるからね。業腹だけど。」
本当に不承不承といった様子で、ウカさんは肩を竦めてみせた。
その言葉に、誇らしげに胸を張るミハイさん。
「当然ではないか!泉実に降りかかるものは、私がすべからく滅してくれよう!」
俺の福も滅したことがあったよな、ミハイさん。
以前、ウカさんのお兄さんに当たる大年神様が年末に見えられて、俺に福を授けてくださったことがあったが。
正月早々、ミハイさんが神社で待ち伏せ(本人は偶然と言っていたが、正月から神社に用のある吸血鬼がどこにいる)して、あまりにストーカーチックだったがためにそれを追い払うためにあっという間にその福が使われたという。
これ、結構な黒歴史というか、衝撃だったわけだ。
吸血鬼を追い払うだけで使われる福が少なかったのか、神様が授けてくださった福を相殺するほどの厄を持っている吸血鬼なのか、どっちなんだ、ミハイさん。
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