最終編 照子ちゃんの場合

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照子さん、わざわざ福を授けてくれるなんて。 天照大神直々の福だから、ミハイさんがいてもしばらくは続くかなと思って店内に戻ると、そのミハイさんが非常に複雑な顔をしていた。 その横で、リンゴジュースを飲み終えて、お腹をさすっているまりちゃん。 「あの・・・どうかしましたか、ミハイさん。」 「あの女は、どこまで阿呆なのだ。いや、天然か。ぬけさくか。もしや、あえて狙っていたのではあるまいな。」 はい? 「ここに住まうものと言っていたが、店に住んでいるのはおまえではなく、この小娘ではないか。」 ・・・・・・マジか! そこ、同じ敷地ってことで、自宅が裏にある俺は含まれないのか? そういえば、何となくまりちゃんが神々しく見える・・・ 照子さん、俺への労いじゃなかったのか。 もしかして、一緒に踊ってくれたまりちゃんを対象としていたのか? 「しかも、今年一年と言っていたが、年末ではないのか。」 ああああああ!クリスマスを終えての年末で、今年が終わるのもうすぐじゃないか! なんて期間限定な!
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