最終編 照子ちゃんの場合

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まりちゃんの福だけでも守られればいいかと、どうにか気を取り直し。 「ありがとうございます、ミハイさん。ちょっと気が抜けただけですんで。まりちゃん、小上がり貸してくれてありがとう。今、片付けるからね。」 普段は、見えなくてもここがまりちゃんの住みついているスペースになっている小上がり。 まだ開店中だが、俺はミハイさんに断りを入れてから、小上がりに上がった。 テレビとDVDプレーヤーのコンセントを抜こうとしたら・・・抜けない。 抜けない? うん? 「あのね、あのね、いずみー。」 ひょこんと、食べ終わったまりちゃんが小上がりに上がってくる。 「天照のおばちゃんがねー、たのしかったーって言っててねー。」 楽しかった、うん、そこまではいい。 「まりちゃんもたのしかったって言ったらねー、これからもれんしゅーしておいてねって言われたー。そのうち、おばちゃんとこでも踊れるといいねって。」 おばちゃんところで・・・高天原でかー!! 「行っちゃだめだからね、まりちゃん!」 まさかの照子さんスカウト始まってた!
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