最終編 照子ちゃんの場合

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人が知らない間に、まりちゃんをスカウトするなんて! でもって、コンセントが抜けないのは、ここでまりちゃんに練習させておくためか、照子さん! 俺は胸元の御守りを出した。 「タカさん!ウカさん!聞こえますか!うちのテレビとDVDプレーヤーに何てことしてくれてんですか!いや、それより、勝手にまりちゃんに高天原行きを打診しないで・・・もしもし?」 「泉実。非常に言いにくいことではあるが、おまえのその普段は盗視盗聴やり放題な凶悪犯罪のアイテムであるそれは、どうやらまったく機能しておらんぞ?」 何だとー!? ああっ!そういえば、御守りに封印掛けたじゃないか、照子さん! それを解いてもらった記憶がない! てことは、俺のこの現状は伝わらず、テレビとDVDプレーヤーはこのままで、まりちゃんのスカウトのお断りもできないままかーっ! 福って、福って、本当に俺には作用していないんだな!あああ! 「案ずるな、泉実。何のために私がいると思っている。」 うん?
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