10542人が本棚に入れています
本棚に追加
何のためにって、うちでワイン消費してくれるためじゃないのか。
ミハイさん、まさか高天原に抗議に行くとか言い出すんじゃあ・・・
「だ、ダメですからね、ミハイさん。」
西洋の妖怪が、日本の神様の故郷に殴り込みとか、絶対にダメだからな!
しかも、原因がこの店とかってことになったら、今度こそ高天原から睨まれる!
「何の遠慮がある。おまえと私の仲ではないか。」
店主と客の仲だ、アマゾン川のごとき長くて幅広い遠慮があるぞ。
「最新式のテレビとプレーヤーくらい、いくらでも買ってやる!」
そっちかー!
「いえ、結構です。そのうち、もとに戻してもらいますから。」
まだ使えるだろ、もったいない。
「いや、常々思っていたのだ。古きものを大事にするおまえの心根に何ら不満はないが、もっと贅沢な暮らしをさせてやるのも男の甲斐性!何のための私の財力であることか!」
いや、それ、俺のためじゃないから。
そんなに金を使いたかったら、もっと有益なことに使え。
でもって、日本の経済を潤してくれ。
あと、おまえの甲斐性の使いどころは要再検討、しかも大至急。
最初のコメントを投稿しよう!