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木戸とミハイさんを客として迎え、店の方針もはっきり決まる。
俺の店は、人だろうが人じゃなかろうが、来るもの拒まず、差別も区別もしない。
店内争い禁止、他のお客さんたちと仲良くしてくれるなら、大歓迎。
ついでに言えば、人外のお客さんは自分の素性を人間にばらさないってことも一応条件として追加しておく。
俺は自分の店を好奇の目に晒す気はない。
小さくて古いこの店で、ほどほどに商売ができたらそれでいいんだ。
ほどほど・・・になるまで、数ヵ月はゆうにかかったわけだが。
そんなある夜。
その日は、木戸とミハイさんが珍しく同時に来店して店の前で鉢合わせし、暖簾を潜る前に喧嘩騒ぎを起こしかけた夜だった。
二人をなだめるために、早々に木戸の前に、お好みの半生唐揚げとよく冷えたビール、ミハイさんの前に、赤ワインのグラスを出す。
それを置いたとき、店の戸が開いた。
「ほらぁ、隠れ家的なお店じゃなーい?たまにはいいでしょ、こういうところも。」
そう言いながら入ってきた女性3人。
いや、隠れ家って言うより、場末というか、ええと。
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